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​第一生 アナログなわたし

​「茄子」

eggplant, Color pencil. Kent paper

デッサンの面白いところは普段見慣れているモノをじっくり
観察する為、新しい発見がある。

この茄子も”ただの紫色の茄子”ではない。
下地に中身の黄味がかった白色、ヘタの赤紫色。
見れば見るほど普段気付けないことに気付ける楽しさがデッサンにはある。
上手く描くことよりも気付きが大事なのではないかと思う。

​「素描」

dessin

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魚の干物を高校三年生の冬にデッサンするとは思いもしなかった。

六時間以上時間を共に過ごしたからか、少し感情移入してしまい
食べることに少し戸惑いながらも美味しくいただいた。

​「素描」

dessin

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ミラーボール、レンガ、青色のストライプタオル。
この三つのモチーフは苦手とするものだった。

このデッサンは以前描いたときに先生からいただいたアドバイスを活かしながら描いて、お褒めの言葉をいただいてとても嬉しかった記憶がある。
もう描きたいとは思わないモチーフだ。

​「素描」

dessin

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高校生最後に描いたデッサン。

ロゴのレタリングを描くのが最後の最後まで嫌だった。
逆にティッシュボックスの角っこを描くのが楽しかった。
先生に「ここ、描くの楽しかったでしょ?」と言い当てられたときは何故か恥ずかしかった。

​「水の表現」

representation of water, acrylic paint, Kent paper

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この作品は、高校一年生の頃に課題として描いた水の表現のリメイク作品。
オレンジ色と青色の補色がとても好きで、よく作品の中に取り入れる色彩のひとつ。
他人が思う”大人しい”、”真面目”みたいな感じの自分のイメージにはなりたくないと心のどこかで思っているから、彩度が高い色を使いたいと思ったりするのだろうか。

この作品は下地に全面真っ黒に塗ったりキラキラの絵具を塗ったり、好き勝手に描いた。
自分が心の中に感じている感情であったり、普段人に見せたり言わないことをこの絵で自由な気持ちで表現したんだと今振り返ってみて思った。

下地を塗った写真が残っていないのは、本当の自分を隠したい、他人に見せたくないという気持ちからだ。

​「清命」

​life, Japanese painting(Nihonga), Washi

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日本画を始めたきっかけは、「絵具を手で溶く」ということが面白いと思ったから。
岩絵具、膠、胡粉など初めて使う絵具ばかりでとても楽しかったし、技法が違うだけでこんなにも表現の幅が広がるのかと実感した。

最終的にこの作品は公募展に出品し、有難いことに賞を頂くことができた。
だが、それ以上にとても嬉しいことがあった。
展示の最終日、審査員の方達に直接作品への講評を聞ける時間が設けられており、ある一人の方が「この絵からは凄く優しさや温かみが伝わってくる。」、そう言っていただいた。
その時自分が制作中に「ガクアジサイ綺麗で可愛いなあ」「この絵を祖母に見せたら喜んでくれるかな」
などを想いながら穏やかな気持ちで描いていたのを思い出した。

この絵画を通して、自分の思いが作品を通して鑑賞者に伝わるということを知る一つのきっかけになった。

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